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レコーディング
あっという間に時間が過ぎてしまいましたが、年末から年明けにかけてのレコーディング日誌です。
リズムが録れたら、それに歌やギターをダビングして行きます。ここからはまたひとりぼっちのスタジオがしばし続きます。あれこれ試したり、楽器の種類を変えてみたりと試行錯誤を続けながら時々うなったりするのはいつもの事で、一人で作業をするのには慣れているのですが、やはり深夜に一人で「あー」とか「もー」とか「いいねえー」とか言ってる状態は、客観的に見るとかなり変な人です。何をしているのかわからない人が見たら、多分通報されるような気もします。
それはさておき、今回はキーボードに僕の大好きなシンガー/ソングライター、YANCYに参加してもらいました。レコーディングの相談をしに行ったついでにライブに飛び入り参加させてもらったりもしましたが、彼のプレイは本当に素晴らしい!百戦錬磨のプロミュージシャンなので上手いのは当たり前なんですが、なんというか、音から人柄が伝わってくるのです。絵や文章など、全てに言える事ですが、彼には独特の「温度感」のようなものがあって、それだけは誰にも真似が出来ないような気がします。最近、いろんな人とセッションをしたり、ライブを見に行ったりして思うのは、それぞれがワンアンドオンリーだという事。そしてその人の生き方や姿勢のようなものは、確実に音に反映されるという事です。
かなり前の事だけれど、LOST IN TIMEというバンドのヴォーカル、海北くんと話した時に、彼が「音楽と人格は別々に切り離して考えるべきものだけど、良い人にしか書けない曲があるってことを、確信してきてる」というような事を言っていたのを思い出しました。その時は「いいこと言うなあ」と感心したのですが、最近僕も同じ事を確信して来ています。
写真は録音の模様ですが、YANCYが弾いているのは本物のウーリッツァーです。ウーリッツァーというのはカクテルやクルマの名前ではなく、ヴィンテージのエレクトリック・ピアノの事です。見た目もかわいいのですが、音が素晴らしい!こんなにきれいな状態のものを見たのは僕も初めてです。今はいろんな音源にこのシュミレーションが入っているのですが、なぜか本物はやはり違います。そもそもノイズがあります(笑)。アナログのテープにも言える事ですが、やっぱりその楽器が出すノイズも音の一部なのです。わざわざ僕のデモを聴いて、たったひとつの音しか出ない本物を持って来てくれた時点で僕はかなり盛り上がってしまいました。なんというか、まさに「あの音」です。
そしてある程度のダビングが済んだ時点で歌入れに突入。今回はエンジニアの小杉さんが時間を作ってくれたので、一人ぼっちの歌入れからしばし解放されました。これは本当に助かりました。音ももちろんそうですが、やっぱり話が出来る人がいると随分迷いがなくなります。正確に言うと迷いがなくなるのではなく、何に迷っているのか明確になるので、そのぶんそこに集中出来るのです。歌詞や歌い方、マイクとの相性など悩んだ事が多かったので、そのぶん深いところまで行けたような気がしています。
そして、この後残ったダビングとミックスに突入です。ダビングにはなんとあの人が!待て、次号!
2006.2.7
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