vol.1

南青山通信って言っても、今まで別に何も南青山について通信したことがないことに気づいたので、今回は南青山について通信するべく書いてみよう思います。
何しろ事務所の所在地が南青山(しかも滅茶苦茶端っこ)だというだけなので正確には「南青山の端っこ近辺通信」って事になります。
まず事務所を出て思うのは「猫が多い」って事です。我が社の代表曰く「猫がいる街は良い街だ」ということで、南青山はいい街って事になりますが、ただ、それは裏通りに限ったことで、ちょっと先の駒沢通りや六本木通りにはさすがに猫の姿は見えません。「街の本当の姿は、路地を入った所にある」といった作家がいたかどうか知りませんが、少なくとも猫について僕は言えます。「本当の街猫は、路地にしかいない」。だからなんだって言われても困るんだけど。
ここに来てから何度か猫の繁殖サイクルに遭遇して、至る所で子猫の叫びが鳴り響いていた時期もあり、外をちっこい猫が行ったり来たりしておりました。
こっそり餌をあげてしまう人がいるから(仲村有紀とか)このようなことが起こると思われます。

僕も街猫の生存競争の激しさや、その厳しい生活環境が招く悲惨な行く末について獣医さんや動物愛護ボランティアの方から色々と聞いたので、安易に味キラリやサイエンスダイエットグロースなどを与えるのはもったいない上、野良猫被害や動物愛護の見地からも好ましくないいう意見や、なるべく避妊手術を施すべきとの意見はわからないでもないのですが、僕が考えるに猫という動物は街に暮らすその他の様々な動物の中でもかなり順応性が高く、何もしなくても人間との共存という部分では秀でているのではないかと思うので、餌をやって無責任にかわいがったりもせず、かといっていきり立って毒団子を撒いたりもせずに、ただそこにいることを容認すれば良いんじゃないかと思います。

そう言う僕も洗ったばかりの車にいっぱい足跡をつけられたり、車の屋根の上で昼寝されたり、さらにウンチやおしっこをされたりしてかなり頭を悩ませた経験がありますが、今考えると別に大騒ぎするほどのことでもなく、ノラ猫にも増して心に余裕がない自分の方がダメなのです。だから余計に怒りが増幅されるんですけど(このような精神状態を電気音響的には「ハウリング」もしくは「フィードバック」と呼びます。エレキギターには「フィードバック奏法」っていうのもあります。だからなんだって聞かないで)。

僕にとってはゴキブリのように、こっそりいっぱいいるくせにピカピカ光って気味が悪い上に、逆ギレして飛んで来たり、カラスのように物を落としたり人を襲ったりする方がずっと手に負えないです。
下手をすると「うるさいから深夜に歩くな」とか張り紙をするようなキてる人や、酔っ払って階段で気絶してしまうような多種多様な人間たちが集まっている街の中では、猫のほうが自分たちのルールを遵守しているかもしれません。

僕が思う「良い街」と言うのは、そこにいる人たちの感性が伝わってくる街、なんとなく流れる空気に、例えば猫に対する付き合い方なんかが含まれている街です。そう言う意味では猫の表情を見ている限り、地元にはあんまり変な人たちはいないようです。でも、そういう場所だから一大事件を巻き起こした某宗教団体の事務所なんかがふらっと出来ちゃったりしたのかなという気もします。地域環境って言うのはなかなか難しいもんです。
こんなとこで地域環境のことを言ってる俺は何なんだ?早く曲作れよ!という気がしてきたので、次回はさらに突っ込んだ南青山7丁目付近コンビ二事情通信をします。お楽しみに!

2003.1.25

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