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『
ユア・オンリー・ロンリー
』
J・Dサウザー
どこまでも控えめなこの人の作品が僕は好きで、昨年再発されたのを機にまた聴く事が増えました。
「6人目のイーグルス」と言われたこの人の名前を知っている人は、きっとイーグルスやジャクソン・ブラウンといったウエスト・コースト・ロックがかなり好きな人だと思いますが、僕の中ではカーラ・ボノフと並ぶ、控えめな存在感と素晴らしいソングライティングに心を動かされるシンガー/ソングライターです。
彼の代表作となったこのアルバムのタイトル曲「ユア・オンリー・ロンリー」は、ロイ・オービソンに対する強いリスペクトを感じさせる名曲。男性版「君の友達」とも言える内容のこの曲には、ロイ・オービソンが持っていた、失われつつある甘美なノスタルジーのようなものが伝わってきます。
その後続く「ラスト・イン・ラブ」 「ホワイト・リズム・アンド・ブルース」などのバラードは彼の真骨頂とも言える作品。優しくて甘く、少しだけ憂いを帯びた声で歌われる普遍的なラブ・ソングの数々は、ともすると甘くなり過ぎてしまうところですが、彼が歌うとどこかから乾いた西海岸の風が吹いてきて、その甘さをべたつかない程度にうまく中和してくれます。
ワディ・ワクテル、ケニー・エドワーズ、ダニー・クーチ、ジョン・セバスチャンやフィル・エバリーなどの豪華なメンバーによるシンプルかつ奥の深い演奏も素晴らしく、参加ミュージシャンの名前を見るだけでも、彼がこの時代の音楽シーンの中でどのくらい重要な存在だったかがわかります。いろいろなアーティストが彼の曲を取り上げていて、その多くは素晴らしい結果を残していますが、彼の作るバラードは本人によって歌われた時にしか出せない雰囲気があるような気がします。
彼の作品はどれもそんなに押しの強いものではなくて、料理に例えるならメイン・ディッシュには少々もの足りないかもしれませんが、一通りの食事を終えた後に飲む上等な食後酒のような味わいがあります。70年代から80年代へ、西海岸のロックから後にAORと呼ばれるような洗練されたものとの中継地点とも言える場所に、派手ではないけれど、ひっそりと存在感を放っているこのアルバム、ウエスト・コースト・ロックのファンには是非聴いて欲しいレコードです。
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J・Dサウザー
『
ユア・オンリー・ロンリー
』
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MHCP-770
\1,890(税込み)
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