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『永遠のモータウン』
オリジナル・サウンドトラック


 『永遠のモータウン』という映画の試写会に行って来ました。「モータウン」とは当時隆盛を誇ったアメリカの自動車産業の中心地、デトロイトで生まれたレコード会社。デトロイトが自動車の街=モーター・タウン=モータウンと呼ばれていた事がその名前の由来です。僕達ミュージシャンの間では、そのサウンドの特徴的なリズム・パターンの事をそう呼ぶ事もあります。映画の原題は『Standing In The Shadows Of Motown』。素晴らしい音楽が世に出る事によって生まれた、光と影の物語。
  モータウンという名前を知らない人も、そのサウンドは必ず聴いた事があるはずです。マーヴィン・ゲイ、マイケル・ジャクソン、スティーヴィー・ワンダー等のビッグ・アーティストを世に出し、ブラック・ミュージックを人種や国境の壁から解放した先駆者とも言えるこのレーベルですが、そこには余り知られる事の無かった、影の立役者達がいたのです。それがこの映画の主人公でもある"ファンク・ブラザース"。レコード会社専属のミュージシャン・チームとして、幾多の名曲を世に送り出した彼らこそがモータウンのサウンドを作っていたのです。このおっさん達がメチャクチャかっこいい!
  考えてみるとビートルズやビーチ・ボーイズ、フィル・スペクターといったアーティスト/プロデューサーのサウンドは深く掘り下げられ、その独創的なスタジオ・ワークや音作りの魔法が取り上げられる事は多いのですが、モータウンに関しては天才ベーシスト、ジェームス・ジェマーソンが音楽ファンやミュージシャンの間で話題にのぼる以外、あまり聞く事はありませんでした。誰もが知っている有名なフレーズを生み出しても、どれだけナンバーワン・ヒットを量産しても光の当たる事のなかったミュージシャン達の、語られる事のなかったストーリーがこの映画には沢山詰まっています。この映画を見ると、きっともう一度聴きたくなるレコードが沢山出て来るはずです。
  そして昨年グラミーで2つの賞を得たサウンドトラックで、ファンク・ブラザースと共に往年の名曲を歌うジョーン・オズボーン、ミッシェル・ンデゲオテェロ、ベン・ハーパー、ブーツィ・コリンズ等のゲストの愛情と尊敬に満ちたパフォーマンスは必聴!よくあるトリビュート盤なんかよりも余程魂のこもったサントラ盤だと思います。
  さらにこの"影"の部分に光を当てる試みをした映画によって、"ファンク・ブラザース"は今年のグラミーで功労賞を受賞しました。映画の中にはなかった素晴らしいエンディングに感動!です。
  ちなみにこの映画を「絶対見てくれ!」と言って試写会のセッティングをしてくれたのは、鈴木茂さん。もしあなたが音楽好き、もしくは楽器を演奏する人なら、今度は僕が言います「絶対見ろ!」(命令)。



オリジナル・サウンドトラック 
『永遠のモータウン』

ユニバーサル インターナショナル
UICY-1232
\2,548(税込)



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