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スクリッティ・ポリッティ
『キューピッド&サイケ85』

 いろんな事情で引越しをすることになって、レコードとCDを整理するという、考えるだけで宿題をやっていないまま迎える夏休みの終わりの夕暮れ時のような気分(要は憂鬱って事)をすごしていた今日この頃ですが、箱に詰めているといろんなレコードが出てきて、これはあの時の…とか物思いにふけって作業が全く進まないといういつものパターンに陥りました。
 そんなことをしているとずいぶん久しぶりに手に取ったレコードが沢山あって、聴いてみたのがこのアルバム。僕はいわゆる「打ちこみ」というコンピューターを使って作る音楽とはあんまり縁がないような気もしてるんだけど、これは今でも(というか今聴くとさらに)カッコイイ!改めて思ったのは、音楽ってやっぱり創造力なんだなということ。このレコードにははっきりと「打ちこみでやる意味」と、コンピューターがない時代には生まれなかった必然性があるのです。そして打ち込みのギミックだけではなくて、それに至るまでの音楽に対する愛情もたっぷり感じられます。そこにソウルがある!そこが同時代にあふれていた音の目新しさだけで消えていったレコード達との違いでしょう。今は録音機器がものすごく進んでいるので、あなたの持ってるコンピュータでもやる気になればこの位のクオリティものは作れちゃうかもしれません。でも、それが当たり前になってしまうと、最初に「すげー!!」と思った感動もなくなってしまうのです。
 今はそれとは逆に、デジタル処理でいかにアナログの感じを出すか、という変な次元にまで発展してますが、僕は生で出来ることは生で、打ちこみでしか出来ないことは打ち込みでやればいいと思っています。やはり手で握ったおにぎりと機械が握ったおにぎりはまだ明らかに違う味がするわけで、おにぎりを機械に握らせようとすること自体が、どうも変な気がして、そういう加減が上手く行ってない気がするのです。また話が変な方向に行ってしまいましたが、これをCDではなくレコードで聴いていると、CDとレコードがまだ混在していた頃を思い出して、一層そういう時代の中から生まれた名盤だなあと、その他の12インチ・シングルなども眺めながら思ったのでした。しかも当時のグリーンの写真が出てきて、これがまた王子様のようなカッコ良さなのです。一言、ずるい!

スクリッティ・ポリッティ
『キューピッド&サイケ85』
CD/ヴァージン
VJCP-3266 \1,699

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R&R LIBRARY 第31回
2002-04
Groovin'
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