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ジム・ウィーダー&ザ・ホンキー・トンク・グールーズ
『レメディ』

 以前はよく「今年初めて聴くレコード」にこだわってたりもしました。ステレオの前に座って、飲み物と煙草を用意して、まるで書初めのような気持ちでレコードに針を落とす。「ああ、やっぱり今年もこの曲が好きだなあ、また1年がんばろう!」(何をだ?)。要するにいろんな意味でヒマだったんだということに気が付く今日この頃です。でも、そういう時間は楽しいんですよね。
 というわけで、今年初めてのR&R LIBRARYは何にしようかと考えていた矢先、1枚の葉書が届きました。「私の新作が1月17日にリリースされます。Please Check It Out」。その下には彼のサインが入っていて、そしてWoodstookの消印。さすがドリームズヴィルです。そんな事が起こったら僕がチェックせずにいることは不可能です。
 その人は、あのThe Bandのギタリスト、ジム・ウィーダー。彼のセカンド・アルバム『レメディ』は、エレキ・ギターを弾くならこんな風に弾け!と自分に言い聞かせたくなるようなアルバムです。1曲目のディランのカヴァーからもうやられっぱなしです。僕には特にギター・ヒーロー的な人はいないのだけれど、今好きなギタリスト、ナンバー・ワンかも。彼のどこが好きかと言うと、一言で言えば「トーン」です。単純に言うとそれは「音色」ってことなのかもしれないけれど、「トーン」というのにはそれだけでは言えないものがあるのです。ギターというのは面白い楽器で、同じ楽器、同じアンプ、同じセッティングで同じフレーズを弾いても、弾く人それぞれの「トーン」があります。それはいわゆるテクニックに左右されるものではなくて、はじめからその人が持っている資質のようなものだと僕は思っています。それは「声」と似ています。当たり前だけれど、あなたが弾けばあなたの音がするのです。ジムの声、僕の声、君の声。彼はとてもシンプルなヴィンテージのギターとアンプを使っているんだけれど、彼のトーンを引き出すためにはきっとどんなハイテクな機材もそれにはかなわないでしょう。自分がギター弾きなのに(だからか?)うまく説明できないのは悔しいんだけど、もう、しびれます(死語?)。「あなたのソロは良い」とか「あなたのリズムは最高」と言われるより、僕もいつか「あなたのトーンが好き」と言われるようになりたいものです。

ジム・ウィーダー&ザ・ホンキー・トンク・グールーズ
『レメディ』
CD/ドリームズヴィル
YDCD-0073 \2,500

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R&R LIBRARY 第28回
2002-01
Groovin'
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