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Prefab Sprout
『the gunman and other stories』

 「何て趣味の良い音楽なんだろう」と、思うのです。前作『アンドロメダ・ハイツ』から気が付けばもう4年、あの時もそういう気持ちになったような気がします。確か同じ様な事を書いた記憶があるんだけれど、「4年ぶりの」とか、「待望の」とか言う、よく書かれている言葉がまったく似合わないCDです。別に取り立ててインパクトがあったり、必ず「買わなくちゃ!」と思わせる話題性があったりするわけではないのだけれど、不思議に聴いていると安心するのです。それは何故なのかわからないのだけれど。
 僕はなんだかこの人達の佇まいにとても憧れるところがあって、こんなふうに音楽を出来たらいいのに、と思うことがあります。あまり目立たないのだけれど、ふとした瞬間にどこからか聴こえてきて、必要以上の印象を残さずに消える、まるで本に書いてあるお洒落のお手本のような音楽。シンプルなセーターや、なんてことない靴を普通に、でも大切に身につけている感じ。それだけで充分伝わってくるものがあるのです。でも、それはうまくやろうとすればするほど難しかったりします。僕はどうにもそういう所まで気がまわらずに、セーターを洗濯機で洗ってしまって、それを着たまま寝てしまい、挙句そのまま煙草を買いにいってしまうような人間なので、さらに憧れが募ったりします。せめて洗濯ネットに入れるくらいの気遣いがあれば、僕の曲ももう少し洗練されたものになるかもしれません(そんなことないか?)。
 別に日本に限ったことではないと思うのだけれど、最近僕には打ち上げ花火の様に派手に上がっては跡形も無く消えてゆく物ばかりが目について、自分で探さなければそういうものしか見えない遠い砂浜にいるような気になります。プリファブは花火が終わった後の静かな砂浜に響く波の音のような、そんなふうに僕には聴こえてきます。
 なんて思いつつ、煙草が切れたのでまたこのまま出かけるのでした。

プリファブ・スプラウト
『ガンマン・アンド・アザー・ストーリーズ』
CD/ビクターエンタテインメント
VICP-61605 \2,400

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R&R LIBRARY 第26回
2001-11
Groovin'
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