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サイモン&ガーファンクル
『Bookends』

 今日は久々に丸1日家にいられる日で、今回の原稿は何を書こうかなんて考えながらヤカンの掃除をしていたら、もう夕方になってしまいました。冬の日差しは何と早く傾いてしまうことか。まあ、早起きすれば良いんですけど。そんなわけで、今日は猫のニーヴと一緒にサイモン&ガーファンクルなどを聴いております。
 僕がこの人達の音楽を初めて聴いたのは多分子供の頃だったと思うけれど、考えて見るといまだに年に何回かは聴き続けていて、その度に良いと思う、というのも凄いことだと思います。
 S&Gに僕が衝撃を受けたのは、その実験的なサウンド・メイキングや、楽曲の素晴らしさもあるのだけれど、それに加えて歌詞の部分。子供の頃はもちろん英語の歌なんてわからないし、それ以前に日本語もわかっていないから対訳も読めないわけで、ただその曲やサウンドの心地よさだけで気に入っていたような気がします。その後自分でも音楽を作るようになって、改めて歌詞に目を向けて見て、「この曲ってこんな歌だったのか…」と思うことが沢山ありました。
 そのなかで僕が特に好きなのが、この『Bookends』に入っている「アメリカ」と言う曲。まず自分の国の名前をタイトルに出来るのも凄いです(例えば僕が「日本」って曲を書くようなものです。どんなひどい曲になるやら)。恋人同志が長距離バスに乗って「アメリカ」を探す旅に出る、その道中のことを描いた歌、って言うと全くなんでも無い歌なんだけれど、ここで彼らの唄うアメリカは、それまで僕が思っていた表面的な事(恐ろしく簡単に言うと、わかりやすくカッコ良くて、陽気で自信満々、みたいな感じ)とは全く違っていて、それが僕には凄いリアリティーをもって伝わって来ました。人によって感じ方はいろいろだとは思うけれど、僕はこんなにも聴く人に対して余白を残してある曲を知らないし、その余白は今でもいろんな人に、いろんな考えで埋めつづけられているような気がします。
 僕はポール・サイモンという人の、色々な方向から物を見つめる冷静な視点と、そこで自分が感じたものを、難しくも簡単にもせずにただそこに放てる才能にとても憧れます。「コンドルは飛んでいく」と「スカボロー・フェア」しか知らない人がいっぱいいるとしたら、なんてもったいない事を!と思いつつ日の暮れた1日でした。

サイモン&ガーファンクル
『ブックエンド』
CD/Sony Records
SRCS-9029 \1,553

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R&R LIBRARY 第17回
2001-02
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