第107回
第106回
第105回
第104回
第103回
第102回
第101回
第100回
第99回
第98回
第97回
第96回
第95回
第94回
第93回
第92回
第91回
第90回
第89回
第88回
第87回
第86回
第85回
第84回
第83回
第82回
第81回
第80回
第79回
第78回
第77回
第76回
第75回
第74回
第73回
第72回
第71回
第70回
第69回
第68回
第67回
第66回
第65回
第64回
第63回
第62回
第61回
第60回
第59回
第58回
第57回
第56回
第55回
第54回
第53回
第52回
第51回
第50回
第49回
第48回
第47回
第46回
第45回
第44回
第43回
第42回
第41回
第40回
第39回
第38回
第37回
第36回
第35回
第34回
第33回
第32回
第31回
第30回
第29回
第28回
第27回
第26回
第25回
第24回
第23回
第22回
第21回
第20回
第19回
第18回
第17回
第16回
第15回
第14回
第13回
第12回
第11回
第10回
第9回
第8回
第7回
第6回
第5回
第4回
第3回
第2回
第1回

第102回

ロバート・プラント&アリソン・クラウス
『レイジング・サンド』

まず、ジャケが良い。思わずジャケ買いしたくなる良い写真。誰かの家やお店にこのジャケットがさりげなく置いてあったら、僕はそれだけで親近感を持ってしまうでしょう。このいい雰囲気の二人ですが、ロック界のカリスマ、あのレッド・ツェッペリンのロバート・プラントと、ブルー・グラス界の歌姫、アリソン・クラウス。ハード・ロックとブルー・グラスという全く想像のつかないジャンルのコラボレーションで生まれたこのアルバム、それぞれのファンの間では賛否両論があるみたいですが、あまり聴く音楽をジャンル分けしない僕にとってはストライク・ゾーン真ん中に来るような素晴らしい作品です。内容は激渋なカヴァー集で、正直、誰に勧めたらよいのかわからない程に地味ではありますが、シングル・カットされた「gone gone gone」が今年のグラミーのBest Pop Collaboration With Vocals を受賞するなど、内容は折り紙付き。まさに「引きの美学」を感じさせてくれる大人の1枚です。
僕の中でのロバート・プラントはハイ・トーンでシャウトするイメージだけが強くあって、レッド・ツェッペリンの中ではどうしても他のメンバーの方に音楽的な魅力を感じてしまっていたのですが、このアルバムを聴いて考え方が変わりました。抑制の利いた渋い声で歌われる名曲の数々は、ロバート・プラントのヴォーカリストとしての懐の深さをじっくり感じさせてくれます。自分のルーツを守りつつ、けれどもそこに執着することなく自然に溶け合うアリソン・クラウスの歌声も素晴らしく、見事なコラボレーションと言うほかありません。原曲がシンプルなだけに、ともすれば凡庸なサウンドになってしまうところを、絶妙なさじ加減で洗練されたサウンドを作り上げるT・ボーン・バーネットの音作りにも脱帽です。
このアルバムからは音楽に対する深い理解と愛情を持ってキャリアを重ねて来た、本物にしか出来ない風格や品のようなものが漂ってきて、まるでモノクロのフィルムのようなノスタルジックで親密な空気感があります。派手な演出や押しの強いサウンドが溢れる中に、多くを語らないことで初めて伝わるものがあることを、僕たちに教えてくれる一枚です。

 

 

 

ロバート・プラント&アリソン・クラウス
『レイジング・サンド』


ユニバーサル ジャズ&クラシックス
CD
UCCU-1162
¥2,500(税込み)


このCDのご購入は
すみやMEDIA MAXで!



R&R LIBRARY 第102回
2008-3 Groovin'
http://mediamax.sumiya.co.jp/

最新号は全国のすみや店頭で配布中です。
Copyright © 2003-2008 ourhouse, All rights reserved.